「ナイチンゲールの沈黙」 [読書感想文]
海堂さんのバチスタシリーズ第二弾です。
映画でも本でも、ドラマでもそうだけど。なんでもシリーズ物はやっぱり最初のが一番おもしろいですよね。
これもそうでした。おもしろくなかったわけじゃないんですけど、それどころかおもしろかったんですけど。やっぱり一番最初のあのインパクトにはかなわないな~って。
特に今回は医療現場なのに、それと絡んで不思議ワールドが出てきちゃうから余計かも。
田口先生ったら、さっすが愚痴外来の戦線だけあって、医者なのに不思議ワールドも理解できちゃうなんて、さすがです。
そして白鳥調査官は相変わらずの壊しっぷり。いいコンビです。
バチスタスキャンダルから9か月後の東城大学医学部付属病院。
今度は小児科で問題が。
今回はもちろんおもしろかったけど、前回ほどの衝撃はなかったかな。
前回も専門用語やら、AI(エーアイ)やらと素人には難しい話題があったけど、なぜがちゃんと理解できていた(と思う)。
でも今回は、なんだかきっちりとは理解できていないような感じが、ずっと最後まで続いていた。
医学用語だけじゃなくて、IT関係の用語まででてきちゃったからかな〜?
それと、犯人を最後までぼかしてわからないようにしなきゃいけないから、しょうがないんだけど、なんか殺害現場というか、殺人自体がぼかされているというか。
事件が起こったあと、警察の捜査としてはどうなっているのか、どんなことが起こったのか(紙芝居wによる予測)はわかるんだけど、その殺人自体がホントに一瞬の描写すぎて…。
だからか、どの事件に対して進んで行くのかがはっきりせず、よけいにわかりにくかったんじゃないかな〜。
結局、犯人は誰が見ても、どんな読み方しても、この人だと思う人ではあったんだけど、それなのにひっぱりすぎじゃないかな。
愚痴外来の田口先生だって、別にあの宿題やらなきゃいけなかったかな。
白鳥調査官の耳のほうが先に聞き分けられてたんだし、最初から調査官にはわかってて、裏付けがほしいだけだったんだから(たぶん)、調査官の耳があれば十分だった気がする。
最初がものすごくおもしろくて衝撃的だったから、期待しすぎちゃったのかな〜。
ラストもやっぱり曖昧だった気がする。
犯人(たち)の罪状もあいまいだったし、実際みんなが「こうなるんじゃないかな」って思った程度にしか書かれてなかったし。
だいたいあんだけ意気込んでて、医者と看護士とで権利と義務、越権行為かどうかまで言い争ってた割には、承諾をとった場面はすっとばされてたし。
手術室へ向かう描写はあったから(あそこはよかった!年の差カップル!)、承諾書にサインしたんだろうけど。
保護者がいないと未成年自身のサインだけでよかったの? あ、地方自治体の首長か!
そこもちゃんと書いて欲しかったな〜。まあ、ラストは2人の死があるから、余計にぼんやりな感じで終わらせたのかな〜。
現代の、超リアルな、科学、医学の話なんだから、ぼんやり表記はいらないと思うんだけど。
そこを持ってしても、やっぱり前作は文句なくおもしろかった!
3作目に期待しよう。
これもDVD見ました。
一作目よりもさらにぐだぐだ感ありまくり。
山田優ちゃんじゃイメージ違うんだよね~。犯人役の子も、同じ病棟の子も微妙。
だいたいガンガントンネルがどれだけ重要かって話ですよ。あまりにも原作無視しすぎです。
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